エミュレヌエット サンドアートの不思議

今日は、皆さんにご紹介したいアーティストについて書きます。

4/23 UNITで行われたSteampunkの祭典、SG10に、私はサンドアートユニット、エミュレヌエットとのコラボで出演しました。
オファーを二つ返事でお受けしたのは、この2人とのコラボという事で、添えられたURLからサンドアート動画を見たからです。
(SG主催 ルークさんの見立ては奇跡的です。高度な文化人に感謝!)
まずは動画を見てみて下さい↓

2人の手の動きで魔法のように切り替わっていくシーン、光と影を効果的にあやつるパフォーマンスや、ファンタジー要素の使い方、とにかく共感し、夢をもらったのです。個人的に、はじめてチェコアニメ映画を見た時の驚きに似ていました。結果として、初コラボとは思えない融合で、自身としても納得のショーができました。

{{YODA的 エミュレ注目ポイント}}
・砂という儚さだけでなく、光と影の世界が表現できている。

・動き方、見せ方も含めたデザインがしっかりしてる。(目が相当肥えているのかな)
・だまし絵にも似た、巧妙なシーン展開が脳みそに驚きをくれる。
 しかも即興パフォーマンスにおいてもそれが実現できる実力がある。
・サンドアートの既存の技術にとらわれず、常に新しい表現を投げ込んでいる。
・特定の絵柄やスタイルに落ち着かず、自分たちの表現を日々成長させている。
 生きたアートであるという事!

はじめて実際にパフォーマンスを見た時に、少し泣きそうになりました。とにかく素直でみずみずしい表現なので、懐かしさすら感じました。インパクト押しでも二次創作でもなく、素直に良い物が作れるアーティストが、一番感動します。

是非実際のパフォーマンスを見て下さい。身近な砂が踊りだし、劇場が生まれ、物語を訴えてくる夢の時間を体感してみてください。私もまだ知ってから数ヶ月。入り口しか見ていませんが、まだまだ奥深く広がる世界が楽しみです。
emullenuett オフィシャルサイト:http://emullenuett.web.fc2.com/

テルミンとファッションについて。

 4月に出演したイベント、「SteamGarden10」の写真がオフィシャルサイトにアップされました。フォトグラファー、Taro Ireiさんの素晴らしい写真で、夢のパーティが蘇ります。
 http://www.tokyosteampunk.com/gallery/
 ここで、前回こだわったステージ衣装について触れます。これまでも、音楽、楽器、小道具まで一貫した世界を追求したステージアクトを心がけてきましたが、憧れのアーティスト達が立ったUNITのステージに立てるという事もあって、このタイミングで衣装もパワーアップしました。何と、オーダーメイドです。

 自分の音楽にあった燕尾服が欲しい、という想いに応えてくださったのが、服飾デザイナーの山田英史さんです。紳士服のプロフェッショナルであり、いたずら心をくすぐられるようなカッコいい服を作るデザイナーさんです。

 ファッションに疎い私のレベルも理解しつつ、いろんな資料を見てくれて、丁寧に私の目指す音世界や物語やスタンスを聞いてくれました。議論しながらゼロベースでデザインが描かれて行きました。コート、ジレ、シャツ、タイを作って頂きました。イベント当日まで粘って仕上げてくださり、夢の衣装が会場に届きました。

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古い英国貴族の礼服をベースにしながらも、しわのある独特の素材。ブルゾンのようなポップなテイストが細かいところに盛り込まれてて、最高にカッコいいコート。首周りの高いジレは紳士の威厳を感じます。ドワーフのようなムッチリ体系の私でも、絵本に出てくる英国貴族のような、不思議なエレガンスを纏う事ができました。高貴でありながらギラギラでなく、少し闇を纏う様な風合いは、私の音楽にぴったりで、イメージした通りのテルミン奏者になれた気がします。

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サンドアーティスト、エミュレヌエットの2人は本当に美しく妖しい、ドレス姿の幽霊でしたが、並んでみてキャラクターも、表現世界も融け合って、最高のコラボが実現しました。これまでで最高のステージを、ファッションの要素で押し上げてくれた山田先生に感謝しています。

 日本には素晴らしいクリエイターがいるんですよね。そういう方々と知りあったり、文化的なやり取りができるのは、音楽を続けてきたご褒美だなと思ってます。